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2017年 全豪オープンテニス

フェデラーvsナダルの対戦成績はこれまで12勝23敗

しかも12勝の中にはナダル覚醒前に稼いだ数字も含まれるから覚醒後はぼこぼこにされているわけです。
私はプレイスタイル的にはナダル寄りでジョコビッチ、マレーもそうですが基本的に繋いで繋いでミスを少なくして相手の甘いボールが来たら初めて攻撃するというスタイル。
というか試合に出てそこそこ勝てるテニスプレイヤーはそういう人が多い。
だからこそ自分にもってないモノをもっているフェデラーに憧れフェデラーのファンになる人が多いのだと感じています。

そんなフェデラーですがナダルと対戦するといつもボコられる。
お決まりのパターンがナダルが強烈スピンをフェデラーのバックの高い打点に送り込みフェデラーが対応できずにミスをする。
毎回毎回このパターン。
フェデラーはシングルハンドのバックハンドで高い打点が難しいというのもあるが、グランドスラム17勝は伊達ではなく他の選手が同じことをしても返り討ちに出来る。
でもナダル程の強烈なスピンだと対応しきれない展開を今迄何度も見てきた。
フェデラーの調子が良くてバックの高い打点に上手く対応していても5セットマッチという長丁場では段々と綻びが見えてくる。

バックの高い打点が苦しくなる

①無理して回り込んでミス
②バックの高い打点で打たされる前にポイントを取りたいから無理目に攻撃してミスをする

バックの高い打点さえ打たせれば上手く行くためナダルのプレイに迷いが無くなり精度と動きが上がる

よりバックの高い打点が苦しくなる

③より無理して回り込んでミス連発
④バックの高い打点で打たされる前にポイントを取りたいからより無理目に攻撃してミス連発

ナダル元気になり過ぎて無双状態
フェデラー凡ミスを連発して精神的に追い込まれてリズムがガタガタになってパニック&顔面蒼白


これが今までの黄金パターン。
フェデラーファンでナダルとの試合を見てきた人ならば『またこのパターンか』と悲しくなる黄金パターン。
この鴨られパターンを何度と無く見てきました。


フェデラーの調子が良くともナダルフェデラーの早い展開と速い球に慣れてきて最終的にはこの黄金パターンに嵌る。
今回の決勝もいつものパターンで負けるんだろうなとフェデラーファンであるからこそ思ってしまう。

それがどうしたことでしょう。
途中ほんの少しだけ崩れる時間帯があったけれども、ほとんどの時間帯ではしっかりとナダルの強烈スピンに対応していました。
対応して五分にするどころかクロスに強烈に叩き込み主導権を握り返す展開も幾度となく見られました。
一瞬崩れた時にはまたこのパターンかと思いましたがそうはならなかった。
そのためファイナルセットに先にブレークされたけれどもフェデラーの目には闘志が赤々と宿されており、嵌められている時とは全く異なった表情をしていました。
ブレークバックし、勝利した結果も要所要所でバックの高い打点をクロスに叩き込むのを始点にラリーの主導権を握り返してロングラリーを制することが出来たからだと思います。

逆にナダルは今まで通りにバックに強烈スピンを叩き込めているのにフェデラーが崩れないどころか逆にクロスに叩き込まれる展開に戸惑っていると感じました。
ナダルのスピンは映像でみても強烈にキックしていて凄まじい厚い当たりだったと思います。
最高の厚い当たりのヘビースピンをバックの高い打点に送り込んでいるのにも関わらず崩れないフェデラー
これがナダルがリードしても一方的にペースを握りきるまでには至らなかった試合の肝だと感じました。

35歳にして最大にして最凶の弱点を克服するどころか武器にしてカムバックしたフェデラー
ただただ感動する試合でした。
ターニングポイントはラケットフェイスを大きくしたところでしょうか?
90インチのラケットから97インチのラケットへの変更。
サンプラスが晩年全仏を取るために85インチから大きなラケットに変更したけど上手くいかなかった。
それを見てきているのでフェデラーファンでもラケット大きくしたって無理なもんは無理だよと思った人が多かったんじゃないかな。

2012年でウインブルドンをもぎ取った時に思った。
ジョコビッチ、マレーも台頭してきたし、フェデラーは年齢的に衰える一方だし本当に最後にウインブルドンを勝てて良かった。

そんなフェデラーは97インチのラケットに完全にアジャストし練習を重ねて2015年にはグランドスラムで準優勝を飾っている。
準優勝したと言ってもジョコビッチ、マレーとのグランドスラムでの差は大きいと対戦を見ていると感じた。
フィジカル面で足が動かなくなってきたり、メディカルタイムアウトを取る場面が昔よりも遥かに増えた。
ジョコマレーはピンピンしていて、「さぁ!これからだ!!」ってな感じなんだけどフェデラーおじさんには疲れが見える。
圧倒的フィジカル差から今後は益々勝ちからは遠ざかるのだろう。
2016年のウインブルドンで故障し。
怪我からフェードアウトする選手はとても多いけどフェデラーのプレイには華があるから勝てなくてもそのプレイに価値がある。
現役を続けてくれてプレイが見れるだけでも幸せですよ。

そんな風に思っていたところで今回天敵ナダルのバックへの強烈スピンを克服しての優勝。
この人レジェンドが過ぎる。


そして天敵のナダル
我等フェデラーファンはいつもいつもこやつに辛酸を舐めさせられてきた。
もううんざりする程はめられて白旗全面降伏。
そんな天敵ナダルも膝や手首の故障と年齢によるフィジカルの低下から低迷。
フェデラーのプレイは長く続きそうだけど、ナダルはフィジカル勝負だから年齢が如実に効いてくる。
頼みの綱の全仏で去年粉砕しナダル終わったと皆が思った。

それが今回モンフィス、ラオニチ、ディミトロフを撃破しての決勝。
死闘だった準決勝の疲れがあったらフェデラーにワンチャンあるかもと思っていたけど疲れが見えない。
二人とも全盛期なんじゃないか?と言われてもおかしくない死闘。
ライバルであるナダルがいるからここまでの試合を見ることができた。

ナダルには全仏で頑張って欲しい。