テニスで生きています

テニスしか生きる楽しみが無いJDのブログです。

2019年7月12日 フェデラーvsナダル ウィンブルドン

全仏オープンのSFに続きウィンブルドンでもフェデラーvsナダルが実現。

全仏はフェデラーナダルに当たるまで勝ち上がるのがシンドイんじゃないか?という懸念があったため、ベスト4で当たるのは世紀の一戦だった。

ウィンブルドンはどちらもコケずに順当に勝ち上がれば当たるといった感じで実現。

実に2008年の決勝以来の二人のウィンブルドンでの対戦。

今年のコートは非常に遅いらしく、ナダルの勝ち上がり方を見てもナダル有利か?とフェデラーファンの自分でも思った。

というか我々フェデラーファンは数々のトラウマをナダルに植え付けられているから勝てないとオートで思ってしまう性。

 

そんなフェデラーだけど非常に強かった。

全盛期とは違うベクトルの強さ。

ファーストセットの立ち上がりのサーブが良過ぎたためか、セカンドセットはナダルが慣れるのとフェデラーのサーブが落ちるで取られたものの、サードセットでは錦織とのセカンドセットみたいに立て直してきた。

 

何が良かったかというと、戦術面、技術面、フィジカル面全てなんだけど、かいつまんで見てみる。

 

①フォアハンド

全盛期のバコリフォアの封印。

全盛期のフェデラーはとにかく打てるタイミングでは波動フォアハンドを連射していた。

それがほとんど入っていたというチートテニスだったのが全盛期。

いつしかイメージにある波動フォアハンドと体の衰えとのアジャストが難しくなってきて、フォアハンドのエラーの数が多くなってきた。

ここにきてフェデラーも気付いたのか?

波動フォアハンドは柔軟性と俊敏性と膝のバネを全て持っていた若かりし頃だからこそ打てた必殺ショットということに。

それに気付いたのか昨日のフェデラーは実にクレバーだった。

波動フォアハンドが120%とすると昨日は、

ラリーは60%

イニシアチブを取りに行く時は80%

以前ならここはバコルといった場面でもじっと耐えて80-90%

この戦術が見事にハマりフォアハンドでのミスがほとんど無かった。

あれ?そこで逆クロス一閃しないの?って思うくらいナダルのバック側に丁寧に集めていた。

結果ロングラリーになるけど37歳のフィジカルどうなってるんだ状態でナダルに打ち勝つ。

思い切って攻める時はフォアではなくバックのクロスだった。

バックのクロスを鋭く打つことでナダルの浅いスピンを引き出す。

37歳にしてより疲れる戦術面を選択して成功させたフェデラーはレジェンド。

 

②バックハンド

今迄で散々苦しめられてきたナダルのスピン。

2017年くらいから対応力があがってきて、こないだの全仏オープンでもあの強風の中しっかりと対応していた。

全仏はバックでは対応していたのにフォアのエラーで負けてしまった印象。

この日も、もうバックは弱点じゃないんだよ、と言わんばかりの対応力。

クロスファイアがまさに火を吹いており、これが起点になる迄に強くなったバックハンド

素晴らしく効果的に機能していた。

 

③リターン

今迄のフェデラーはスライスリターンを多用していた。

とりあえず相手のセカンドサーブでもスライスリターン。

悪くは無いと思うのたけど、メンタル面の影響が大きく見えて、スライスリターンを打つとディフェンシブな展開になる。

ナダル相手でも対空時間があるからナダルも準備万端。

そして今年あたりから登場したブロックリターン。

元々合わせて打つのに天賦の才を持つフェデラーがブロックフラットリターンをしたらどうなるか?

結果

相手はサーブを打った後にスプリットステップを踏む間も無くリターンが飛んでくる。

コートの中でライジング気味に合わせてくるからタイミングが早い。

ネットを避けるためセンターベルトの上を通しているように感じたが、これが深く入ると体制が整って無いうちに球が来てる事態が発生。

浅くても速い、跳ねないで相手にイニシアチブは取らせない。

フェデラーさん37歳にしてフラットブロックリターンを修得。

 

主にこの3つが勝因だったと思う。

このプレースタイルで5セットマッチを勝ち切るフィジカル。

どんな過酷なトレーニングしてるんだろう?

そんなトレーニングを目の当たりにしてるからこそのミルカ夫人の悲痛な応援があるんだな。

11年越しのフェデラーvsナダル

ここ久しく見れて無かった人外ラリーの応酬で2人はレジェンドたるべくしてレジェンドなのだと再認識。

 

明日は決勝。

フェデラーに頑張って欲しいな。