前回のブレイクスルーで体を潜り込ませて右肩の上で打つと書いた。
実践してみると非常に再現性が悪い。
良い時はとても良いのだが、やはり潜り込ませるのは難しい。
土曜日にダブルスで戦った相手が二人とも目を見張る程にサーブが強かった。
相当な格上だったが何とか喰らいついたものの4-6
終わった後に彼等の試合を観察した。
パクるしかない。
とても安定したスピンサーブを打つ彼を観察。
まずは打点。
結構な頭の後ろ目。
そして俺のように潜り込むとかは無い。
グリップは極端に薄いということもなくオーソドックスコンチネンタル。
当たりがめちゃくちゃ厚い。
スピンサーブなのにバシンと当たって打ち上げて回転が掛かる。
ここの打点で払い上げてやれば俺のサーブも彼と同じになるということだ!!!
翌日のサークルにてサーブ練習をしてみた。
彼のサーブの打点をイメージ。
彼と同じ打点に上手い具合にトスが上がった場合でも当たりが超絶薄くカスカス。
そうか。
体が開いてしまっているからか。
限界迄顔を上げたままボールとラケットが接地するのを見届けて打つ。
超絶薄くカスカス。
全然上手くいかない。
全く力が伝わっていない。
払い上げを当てるだけなのにそれが出来ない。
というか全くヘッドが落ちていない。
払い上げるための事前準備がゼロに近い。
そこからは意識的にヘッドダウンしてみた。
彼の打点で顔を残して落ちたヘッドを払い上げて綺麗にインパクトできると良い感じのスピンサーブが飛んで行く。
彼の打点だと斜め回転要素が加わっていることで横に跳ねるキックサーブになっている。
それからは意識的にヘッドを落とすようにしてみたけれども中々上手く行かない。
ヘッドを落とすだけなのに・・・
サークルの後にダブルス2セット、シングルスを4セットやったが全然上手く行かない。
サーブの道は険しい。
険しいと思いつつも先日の試合で観察して気付いたことを取り入れてみた。
サーブが上手い人達の共通点があってトスアップの仕方が俺とは異なる。
俺のトスアップは『気をつけ』状態からのバンザイトスアップ。
友人からはトス下手糞世界ランキングトップランカーとのお墨付き。
試合で沢山の上手な人達を観察していると俺のようなトスの上げ方をしている人は誰ひとりとしていない。
そんなに上手くないと思う人でも強風の中でも安定してトスを上げていた。
そんな上手い人達や安定していた人達のトスの上げ方。
このように左手に持ったボールとラケットが接地するように構えたところからトスが上がる。
皆こうやって上げてる。
ていうかプロもみんな始動はここから。
これを実践してみたら驚きの副産物が。
横文字にするとバイプロダクトってやつですよ。
略すとバイプロってやつですよ。
トスの精度が劇的に上がったというわけでは無いのだけれども、全く意識せずともヘッドが落ちる。
というかヘッドがぐるんぐるん勝手に廻る。
あんなに意識しても落ちなかったヘッドがトスアップだけで劇的に廻るようになった。
なんだこれは・・・
従来型の気を付けバンザイ型トスアップでは、
トス⇒トロフィー⇒左足に体重が乗る⇒体重が乗るとヘッドが落ちる
この一連の動作だった。
センスが無いせいか?落下してくるボールとのタイミングが取れずに、トロフィー取った時点でボールが打たねばならぬ位置にあって、左足に体重が乗らずにヘッドが落ちずにインパクト。
それが新トスアップでは
トス⇒インパクト
何も意識せずとも勝手にヘッドが落ちて勝手にラケットが廻って勝手にインパクトを迎えることが出来る。
従来型ではトロフィーになった時の静止時間が長く感じたが、新型は流れるように一連の動作で全自動洗濯機状態。
動作が止まらない
動作が滞らない
スムースに一連の動作が流れる
行われている動作としては、
右手が前側で上がる⇒膝の曲げと同時に右手とラケットが後ろ側に廻る⇒ヘッドダウン完了でインパクトを迎えるのみ
実にシンプル。
トロフィーポーズという概念が存在しない。
以前に県大会で見た素晴らしい選手が流れるようにサーブを打っていてトロフィーポーズが存在しなかった。
柳のようなサーブで自分には到底無理な別世界と感じていたが、ここにきてまさかの扉を叩くようになろうとは・・・
シングルス4セットやって第3セット後半あたりから新トスを導入。
それからは最後まで良いフィーリングでサーブを打つことができた。
集中力、体力ともにダレてくるその日の終盤に出来る技術が本物だあるという持論があるのだが、見事にクリア。
最後のポイントはアドサイドからワイドにスピンサーブからのサーブ&ボレーで仕留めた。
従来のサーブじゃサーブ&ボレーなんて出来なかったけど、新型ならばサーブ&ボレーも取り入れることが出来る。
今回のブレイクスルー
ボールとラケット接地トス
意識すべき点
・ボールとラケット接地トス
・顔をインパクト迄上げたまま残す
・彼の打点
ついに長年上手く行かなかったサーブに光が射してしまったかもしれない