前のレビューで一聴してaurvana airとどっちか持ってればいいなとか書いてる俺ですけど、俺に言ってやりたい。
『糞耳乙』
EW9なんですけど、聴けば聴くほど良く聴こえてきます。
エージング否定派ですけどEW9の鳴らしこんで真価を発揮するってのは本当かもしれないとも思いました。
振動版はPETですからガラス転移温度以下でも目に見えない状態変化は無いことは無いのですけど、別に鳴らさなくても状態変化は起こってるのでやはりEW9自体のエージングは無いでしょう。
そうなるとやはり耳エージングです。
今までは耳(脳)がEW9の音質についていけなかったけど、ようやく耳が性能に追いついてきたということでしょう。
EW9の一番の特徴は『艶かしさ』です。
これは他のヘッドホン・イヤホンには無いレアな特徴で、購入直後は良くわからなかったのですけど、最近はEW9を聞く度に艶かしさを感じます。
ウッドハウジングオーバーヘッドのW1000には艶かしさはあったかな?手放してしまったので良くわかりませんけど、EW9みたいな艶かしさは無かったと思います。
そして若干刺さり気味な中高音と、非常に良く締まった低音、オープンでもトップクラスにクリアな音です。
個人的にはこの締まった低音も好きです。
低音いらない人間ですけど、EW9はCK10では存在すらなくなってしまうかもしれない低音が量こそ少ないにしろ存在して主張しているのです。
CM7000TIは非常にフラットで良く出来た機種だと思っていますが、EW9を聴いた後に聴くと若干物足りなさを感じてしまいます。
艶かしさと締まった低音、この二つの有無が音楽的に大きな差となって現れるように思います。
Aurvana airなどの開放インナーとは歴然とした差を感じます。
15mmと28mmのドライバーの大きさがそのまま性能比率で出ている感じです。
はっきりいって室内専用機種ですけど、装着感と音質を突き詰めた一つの完成形がEW9です。
若干中高音が刺さるので、真空管アンプなどのウォームなアンプを使用すると刺さりが減り、EW9の艶かしさがさらに向上し、低音もふくよかになって長所がさらに伸ばされるのかもしれません。
モデルチェンジの早いオーディオテクニカで長年販売されているのは伊達じゃないんです!