ブレイクスルー
先日のノーラケットヘッドダウン打ち。
素振りならラケットヘッドが落ちるのを意識しなくても、構えた状態から股関節が切れて体が廻って、ラケットヘッドが後ろを向いてグリップエンドが前を向いて、綺麗に振れるわけ。
なんだけど、
そうなんだけど、
まぁ、実際に球を打つとなるとそんな甘くは無いわけです。
股関節を切ればラケットヘッドが後ろを向くのだけど、常にその状態になれるかと言ったらそんなワケはなくて、むしろ素振りの状態になれる時のほうが少ない。
出力を出せない場面に何度も遭遇することとなり何か違う。
フォアはボディーターンのみで股関節を切っていくとラケットの加速区間が足らない気もする。
土曜日の後半ではボディーターンだけでなく、そこから左手を放して深めにテイクバックを完了させたりした。
まあ要するに上手く行かなかったわけです。
そして日曜日の試合。
1ローテ目には入らなかったので他の人の試合を見ていた。
するととても小さなテークバックから鋭いフォアを連発する人がいた。
だいたいのフォアの強い人はテークバックが深く見えるんだけど、その人は極小レベルのコンパクト。
大先生じゃないけどユニットターン完了時にこんな風に大きい構えが出来る。
その方はとてもコンパクト。
コンパクト路線を進めようと思っている俺には非常に参考になる。
こんな感じで予備動作無しでテークバック完了で、それをボールにぶつけていくスタイル。
ボールは鋭くてミスも少ない。
そして観察しているとあることに気付く。
全く手首の位置が動かない。
そのまんま体が回転してラケットがボールとコンタクトする。
むむむ???
もしかして手首の位置を動かすのは良く無いのか??
今までの俺のイメージ
こんな風に股関節が切られるのをキッカケにカラダが廻り手首が前に出ていくことでグリップエンドが前を向いていく。
この方を見ているとそんな状態は全く無いし、知人の強烈フォアを打つ人も全然そんなことを意識している気配はない。手首を動かさず円運動で打っている。
ってことはさ、
グリップエンドを前に出していく打ち方って根本的に間違えてる???
こんな感じか?
これが正解なのか?
そんなわけで試合だったけど、ぶっつけで取り組んでみた。
瞬間ユニットターン
ユニットターンでした位置から手首は動かさない
ラケットを横に動かしてラケットヘッドを後に向ける←ラケットバックと名付けよう
はい、完全に手動です。
手動でラケットヘッドを後ろに向けています。
フォアの場合はこっちのほうがしっくりと来る。
特に瞬間ユニットターンを行うようになってから、フォアにスピンで振られた時の高い球の返球の質が落ちた。
昔はナダル打ちで適当に打ってれば良い感じで打てたのだけど、瞬間ユニットターンだけだとナダル打ちが出来ない。
それが手首固定の手動ラケットバックだと以前のように打てる。
問題はバックハンド。
長年しみついた軸足で踏み込んで体を廻してスイングしていくスタイル。
体を廻してフラットで打っていくので一旦後ろ足体重で溜めるという文化が無い。
手動でラケットバックをする文化が無い。
初戦の相手の人が球の強くないシコラータイプなので、実戦で練習させてもらったけど、バックの初心者みたいなミスを多発。
とりあえずワイパースイングになるわけなんだけど、ワイパースイングの根本に当たってしまうことが非常に多い。
下向きの面で根本に当たるから自陣にワンバンとか初心者でもやらないミスを大会で晒していた。
相手の人が立ち上がり緊張していてリードをくれたけど終盤はミスが少なくなってきて同じことを続けていたらワンチャン負けていたかもしれない。
3回戦
初戦に続いて新たな試みにチャレンジしているわけだけど、めっちゃバコってくる人でストレスが半端じゃない。
ただバコってくれる分、手首の位置を変えずにラケットバックして合わせれば良いからバックハンドは安定。
逆にフォアハンドが低い位置で手首が先に行きそうなのを堪えてラケットバックを行うことでストレスを感じた。
この試合の最大の敵は自分のサーブ。
前回、股関節切りラケットヘッドダウンサーブでブレイクスルーとか書いたのだけど、全然打てない。ダブルフォルトも多いし、弱いサーブをバコられてリターンエースも多い。
ずっとビハインドが続いていて緊張もあった。
1-3 2-3 2-4 3-4
そしてここの1stポイントが弱弱しくネットに掛かってダブルフォルト。
トスは問題無し。
膝の曲がりも問題無し。
なのに何故???
何が起きたのだ??
全くもってラケットヘッドが落ちていなかったぞ???
そんな感じで0-40
ここで相手の人がスマッシュを盛大にアウトしてくれた。
ボールを拾いに行ってる間に気付いた。
もしかして、サーブも手首の位置を固定で、ラケットバックすればいんじゃね?
遅い
遅過ぎる
気付くのが遅過ぎる
しかも手動ラケットバックした場合にどれくらい球が飛ぶかわからない。
とりあえず恐々と打ってみると今までとは比較にならないくらい楽に球が飛んだ。
折角掴んだこの感触をもっと試したいと思ってたら何とかキープ。
最大のストレスであるサーブが改善してだいぶ楽になって7-5
4回戦
試合を見れていないけどサクサクに勝ち上がってきた相手。
フォアがゴリゴリのスピンの逆クロス主体
バックがシングルハンドでほぼ全スラ
こちらがフォアの逆クロスで浅い球を引き出して、次に順クロスに良い感じで打てても、走りながらのフォアのクロスのリカバリーショットがカウンターみたいにスピンで質が高くて穴が無い。
1ポイント目からロングラリーになって勝てない感じ。
強いなぁと思いながらも手首後ろラケットバック打法を一球でも多く打つ練習と思って臨んだ。
特にこちらのバックハンドへのスピンボールに対しての練習をシコタマさせて頂けた。
今までは肩口以上の高い球に力を加えることが苦手だったのと、相手の球の球速が無くてスピンが効いた球を自分の力だけで飛ばすことが低い打点でも苦手だった。
これが手首を動かさない手動ラケットバックだと良い感じに返せる。
もうウンザリするほど打たせてもらえました。
ただただひたすらに手首固定ラケットバックを意識して返していただけで、展開的には追い込まれていることのほうが多かった気がするけど6-3
いつもだったら失点になっていたギリギリ追いついたボールの返球率が妙に高かった。
準決勝
この大会にはエントリーリスト見た瞬間から当たってはいけない選手が二人いたのだけど、そのうちの一人。
またまた1stポイントからロングラリーになった末に当社比ではそんなに甘いワケでは無い球をアングルに叩きこまれて失点。
強いが過ぎる。
第三ゲームの途中まで全然ポイントが取れずに、ついに30取れずに負ける日が来るのか???とも思ったくらいに。
でもラリー自体は自分の中では過去最高レベルの質だった。
結局2-6
2-4の40-40のロングラリーの最後は力尽きてネットに掛けてしまったのが悔やまれる。
3回戦で負けていたら実戦で掴むことなんてなかったし、実戦で勝ち進んで成長するってこういうことなんだろうか?と思った大会だった。
準決勝は妙に調子が良かったけど、まぁ、週末にテニスやったら、
『こんなはずじゃない!!!本番であんなに打てたのだからもっと打てるはずなのに!!』ってなるのが目に見えてるから、一度リセットして謙虚な気持ちで臨みます。
そして気付いたブレイクスルー
フォアもバックも手首位置固定ラケットバックで威力も安定率も再現性も爆上がりしたんだけど、手首固定でもサーブはなんか素振りから違う。
何が違うんかなぁと素振りをしていて気づいた。
フォアハンドもバックハンドも手首固定でラケットバックしてから一気に腕が伸びて行ってる。
ラケットバックしで蓄えられてたエネルギーが開放されている感じだ。
対してサーブはラケットバックしてからも肘が曲がったまま。
これを肘を伸ばすように上に振ってみたら素振りと同じ爆発感を得られることがわかった。
手首固定ラケットバックで掴んだストローク力。
またまたストローク力とサーブ力に乖離が産まれてしまったわけだが、手首固定ラケットバックサーブでブレイクスルーしてしまうかも!!!